稲田二千武ジャーナル

起業家や既に事業をされている経営者のみなさま、就職活動中や学校で学んでいる学生のみなさま マッサージチェアにご興味をおもち頂いている多くのみなさま、 経済界や産業界にご興味をおもちのマスコミのみなさまへ稲田より時期折々の情報や話題をお伝えしてまいります

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稲田 二千武(いなだ・にちむ)ファミリーイナダ株式会社のホームページに
アクセスくださり、誠にありがとうございます。

私どもファミリーイナダ株式会社では、
2012年(平成24年)に記念すべき創業50周年と
なりましたので、ここで創業者である
稲田 二千武(いなだ・にちむ)から、
様々なメッセージをお伝えしたく、
新たに「稲田 二千武ジャーナル」という
コーナーを設けました。

このコーナーでは、とくに

  1. 起業家や既に事業をされている経営者のみなさま
  2. 就職活動中や学校で学んでいる学生のみなさま
  3. マッサージチェアにご興味をおもち頂いている多くのみなさま
  4. 経済界や産業界にご興味をおもちのマスコミのみなさま

に、稲田より時期折々の情報や話題をお伝えしてまいりますので、ぜひご覧ください。
なお、稲田の創業秘話やマッサージチェアのリーディングカンパニーである
ファミリーイナダ株式会社の歴史などは、こちらの社長ヒストリーの方で、
ご一読いただければ幸いです。

 

まずは初回ですが、ファミリーイナダ株式会社の創業者として、稲田 二千武が、
どういった考え方で企業経営をおこなっているのか。
その基本方針を、インタビュー形式でお伝えしてまいります、どうぞご期待ください。

 

第1話 稲田 二千武が考える、経営の真髄とは

 

インタビューアー
ファミリーイナダ株式会社も創業50周年ということで、創業社長として、また、
ご自身が70歳を迎えるに当たって今回は初回ということもあり、まず経営哲学的な
一番の基本を教えて頂けませんでしょうか?

 

稲田 二千武
稲田 二千武が考える、経営の真髄とは 会社を経営するにおいて、基本的なことは
色々とありますが、まず、一番大きな要素は、
『経営というのは自ら自分をどう高めるか』
いうことと、『社員との一体感をどう築き上げて
いくか』
これに尽きます。

まず、自らをどう高めるかということについて
ですが、『高める』と一言でいっても、
二つの要素があります。
一つめは、自分の人間性の問題、人格ですね。

人格的なものをどう伸ばしていくか、
ということ。

それともう一つは、経営におけるスキルですね。

自分自身の能力というものを、『経営者としての能力』をどう活かすのか。
この二つが経営者として大変重要な事です。

この人間・人格のレベル、つまり『人としての器』と能力のレベル、
つまり『経営者の能力の器』にしか、経営というのは伸びません。
実際、このことは多くの方がそう言われていますが、本当に自分の器以上に
経営というのは伸びないのです。

ですから、私達は自らの人格を磨き、人格の能力を磨いていかないと、
経営というのは大きくなりません。

 

次にはやはり、従業員、特に幹部の方が自分と同じ様な考え方で能力を
高めていってもらえれば、その幹部の人達が、その下で働く社員の人を育成して
もらえるわけです。
ですから、『経営』というものが、きちんと繋がっていくわけです。

そのように繋がることによって、経営が拡大もしますし、いい経営が出来ます。
本当の経営が出来るわけですね。


ですからいかに、日頃から経営者としての人間性を高めるか、ということに尽きます。

では、そもそも『人間性』というのは何なのか? こういうことになってきます。

人間性というのは何かと言ったら、やはり一つの基準というのは、
『人として、人間として、どうあるべきか?』ということになります。

つまり、経営という一つの判断も、人として人間としての判断も、
基本は同じだということです。

「私は会社の経営をしているから、こういう判断をする」というのではありません。

稲田 二千武が考える、経営の真髄とは やはり「人として人間として、
どういう決断・判断をしていくのか」という
正攻法
でなければ、なりません。
つまり「正しい生き方をする。」
「正しい経営をする」ということが、
根本になければならないのです。

ややもすれば、大企業のサラリーマン社長の
場合は、たとえば、よく最近問題になっている
「やらせの問題」でもそうですし、
「財務不正などの問題」でもそうですが、
自分の会社だけが良かったらそれでいい、
自分だけが良かったらいい、こういう発想で経営するとなると、結局『力(権力)』で
持って物事を決めようとしてしまいます。

しかし、こういった経営では無理が出てきて、必ずやはり崩壊するものなのです。
これは何も私が個人的に思っていることではなく、これまでの、
多くの歴史が物語って教えてくれているのです。

これまで多くの企業が、一時的に成功したようにみえても、心ないことをしていれば、
やはり不正などが発覚し、没落してしまうわけですから、
自分のスケールを大きくするには、人間性を高めて『人格・人間性を磨く』ことを
していかなければならない。私は、こういうことだと思います。

もう一つの「能力・スキルを高める」ということについてですが、
スキルを高めるというのは、基本的にはどの程度自分が、
その仕事に対するセンスというのがあるかどうか。

 

インタビューアー
企業経営には、センスが必要なのですか?

 

稲田 二千武
そうですね、センスは必要ですね。

やはり、向くか向かないかというのは、重要なことです。

経営者に向かないということはどういうことかというと、
例えば歌手になりたいからといっても音痴だと、どうにも直らないわけです。
それと同じで、そういうスキル、即ち能力が備わってるかどうかということも
大事ですね。

で、その能力というのが、あまり自分に無ければ、能力がある人にパートナーとして
組んでもらえるよう、お願いをすると良いのです。もし本当に自分が経営者として、
志を持ってどうしても、その経営がやりたいのであれば、
「自分に無いものは他に求める」ということが必要なのです。

稲田 二千武が考える、経営の真髄とは 例えば、本田宗一郎さんという人は、
世界的な自動車メーカー経営者になられましたが、本田さんご自身が、すべての能力が
あったわけではなく、どちらかといえば
エンジニアで、夢を追いかけて
車を造っていった方です。

そこで、藤沢さんという、財務や人事に、
ものすごく強いパートナーとのご縁ができた。
それによってホンダさんは、
世界的なメーカーになったわけです。
即ち、1+1=2ではない。
100でも1000にでもなる。

これは一つの実証を表したことだと、私は考えています。
こういう事例は、他にもよくあります。

例えばソニーは、井深さんと盛田さんというパートナーですね。
物作りの井深さんは、天才・本田宗一郎さんと一緒で、
盛田さんが、藤沢さんと同じで営業の神様であるわけですね。
そうして、このお二人は、世界のソニーを作りあげたということです。

もちろん世の中には、一人で両方が出来る人もおられます。両方がきちんと出来て、
部下や幹部を上手にコントロールするという、そういう方もおられますし、
どちらが良い悪いというのは、なかなか言えないものです。

稲田 二千武が考える、経営の真髄とは たとえば、現Panasonicの創業者である
松下幸之助さんの場合は、両方の要素がありました。幸之助さんの場合は自分で何でも
お出来になる方です。
しかし、高橋荒太郎さんや、
三洋電機の創業者でご親族の井植歳男さんなど、
やはりそういった方が現れるわけです。

そういう意味で経営というのは、やはり自らで
おこなうことと、「社内・社員・幹部」で
おこなうこと
が重要です。

その場合、幹部との志は一緒にすることが大切です。
「志」が同じで、同じ方向に向かっての行動というのが非常に大事なことで、
例えば京セラの稲盛名誉会長の場合であれば、「心をベースにした経営」ということを
謳われていて、だからこそ、京セラさんでは「社員の物心両面を幸せにする」という、
ここに真髄があるわけです。

ですから、経営の真髄というのは「自らと社員・幹部社員との一体」であるというのが、
根幹ではないか、と私は考えております。